このブログ(ホームページ)のURLは、http://telework.to/career-ken/

その由来を少し説明させてください。

telework.toは、株式会社志木サテライトオフィス・ビジネスセンターとして20年前から使ってきているドメインで、弊社ができた四半世紀前から追及してきている「テレワーク(telework)による新しい働き方の提案」に由来しているものです。

その後の/career-ken/ですが、「キャリア権」をイメージしてつけています。

社団法人日本テレワーク協会で客員研究員をしていた時から、大変お世話になっている法政大学名誉教授の諏訪康雄先生は、今年の2月に弘文堂から『雇用政策とキャリア権』という著書を出されていますが、キャリア権については、その中で

「人が職業キャリアを準備し、開始し、展開し、終了する一連の流れを総体的に把握し、これら全体が円滑に進行するように基礎づける権利」

と記しています。高度経済成長期の日本では「雇用の安定」が政策上も重要課題であったわけですが、現在は「キャリア権の確立」が重要になってきているのではないか、という主張がそこにはあります。

終身雇用と年功序列制度が、見直しと再編の時期に入ったとされる1990年代以降は、ずっと同じ企業や組織にいる人の方がむしろ少数派になってきているのですから、転職や独立をしても、キャリアが「円滑に進行する」ようにできる権利が重要だというわけです。単に「雇用の安定」が図られればいいという時代ではない、というわけです。

諏訪先生達の掲げるそうした考えを進めていこうという団体として、「キャリア権推進ネットワーク」があります。http://www.career-ken.org/

つい最近も、そのNPO法人が主催したワールドカフェがあったのですが、大変興味深い集まりでした。(10/2に行われたその会合については、また別の機会に紹介します。)

こうしたキャリア権の推進の流れに関しては、国としても後押しをしているといえ、キャリアコンサルタント10万人計画にしても、キャリアコンサルタントが増えれば、キャリア権の確立が進むのではないか、という考えをベースにして策定されているとも見る事ができます。

今の日本においては、その人が「いかに勤められるか」を支援するという「雇用の安定」に寄与するというよりも、「その人がいかにいいキャリア形成をしていけるか」を支援するという「キャリア権の確立」のために、私達キャリアコンサルタントは、尽力しなければならない、という事だと思っています。