一般社団法人地域連携プラットフォーム
が、厚生労働大臣認定のもとで行っている
「国家資格キャリアコンサルタント」養成講習
では、10日間の養成講習とは別に
「受験対策講座」を開催しています。
http://careerjp.work/cc1/

その講座は、複数の受講生に対しての講座
なのですが、1対1の個別指導を望まれる
方もおられ、そうした方のために
個別指導講座も開催しています。

私も、その「個別指導」を行うことが
あるのですが、
その方の進捗状況やスキルに合わせて、
ご指導させて頂くということは、毎回毎回、
違ったものになり、とても興味深いものです。

先日も、どのようにして
面談を深めたらいいのですか?
といった点で、お悩みになっている
方が個別指導を受けられました。

「15分の面談試験のほとんどが事柄を
お聞きするだけで終わってしまって、
それではダメだ、もっと内容を深める
ように」と言われるのだけれど
どうしたらいいのでしょうか?

といったお悩みで個別相談に来られた
わけです。

確かに「内容を深める」「深掘りする」
と言われますが、これは難しいですね。

私が書いた★の面談記録(逐語録)への
フィードバックの項目の中でも書きましたが、
よくある「あまりよくない例」は、
いろいろな質問をキャリアコンサルタント
側が、新たに話題を創り出す形で
発してしまい、結果として事柄のみを
聞いて終わってしまう、といった例です。

へたをすると、これを聞いて、次は
これを聞いて、・・・というように
尋問のようになってしまったり、
尋問までは行かなくてもアンケート調査
に答えてもらっているようになって
しまったり・・・

私たちは「アンケート調査員」ではない
のですから、そうした面談はよくありません。

ではどうしたらいいか。
以下に幾つかのポイントをあげてみます。

1)クライエントの方が発言したことを
繰り返し、自分のものとして共感する。

よくご注意させて頂くのは、一生懸命に
次の質問はどうしたらいいか、とそれに
気を取られて、クライエントの話を聴く
ことが疎かになってしまう過ちです。
まずは、ラポール形成のためにも、
クライエントの方の話に集中して、よく
聴くことが重要です。
そして、そのお話のなかの一部を繰り返す
ようにしたらいいのです。
とくに「ああこの方はこんなことを感じ
考えているんだなぁ」と共感しようとして
繰り返します。そこではその人の気持ちに
なったかのように繰り返すので、
声のトーンも、その方と合わせて、(私
の場合でしたら)少しゆっくり目になるで
しょうか。それは相手の話を自分なりに
反芻し、自分のものとして感じ考えられ
るように(共感しようと)しようとして
いるからです。

2)仮説(見立て)を立てて、その面談
をリードしていく。

上記で、相手の言葉の「一部を」繰り返す、
と述べました。この一部は、ではどうやって
選ぶのか、ということになります。
これを論理的に考えていくと、そこでは
「見立て」が必要ということになります。
このクライエントの方の問題点や課題は何か、
と見立てをして、それにそって、こちらの
発言(応答)が変わってくるのです。
この方は、
「自己理解が不足しているのはないか」
仮にそのように見立てた時には、それを
検証するような問い掛けをしていくという
ことになるので、そうした方向性にあった
繰り返しをすることが効果的なのです。

少し抽象的な言い回しになってしまいました。
具体的にどのようなことなのか、の事例に
ついては、次回お話できるようにします。