(本記事は就職・転職に悩む方向けAmebaブログ「柴田郁夫の就職転職お役立ちブログ」より引用しました)

https://ameblo.jp/ashibataikuo/entry-12751011304.html

 

介護離職した人の7割近くが、精神的な負担が増したと感じている

40代・50代になってくると、親の介護問題で離職を考える人が増えてきます。

 

今まで育ててもらった親が、自力で生活できなくなったときに

「自分が仕事を辞めてでも、親の面倒をみたい」と考えるのは、当然のことです。

むしろそういう気持ちがなかったとしたら、親子の関係としてあまりに寂し過ぎるでしょう。

 

しかし、現実に介護離職をした人は、どう思っているのでしょうか?

出典:仕事と介護の両立に関する労働者アンケート調査」(平成24年度厚生労働省委託調査)

http://chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/dl/h24_itakuchousa05.pdf

少し古い情報にはなりますが、厚生労働省が2013年に行ったアンケート調査によると、

介護離職をして精神的に「負担が増した」と答えた人は64.9%と、

7割近くの人が精神的な負担を感じています。

 

さらに経済面では、「負担が増した」と答えた人が74.9%もおり、

実に8割近くの人が経済的な負担の重さを感じているようです。

 

「子どもとして、親の介護をするのは当たり前」と思い、

良かれと思って離職を決断したものの、

現実はかなり厳しい状況にある人が多いといえるでしょう。

 

親の介護問題について、キャリアコンサルティングを受けた事例

親の介護のために離職をしたいけれど、

実際に辞めてしまうと、収入は大幅に減少し、精神的な負担も増えてしまう。

そんなジレンマに悩む人は、少なくありません。

 

ここで、現実に親の介護問題に直面し、

キャリアコンサルティングを受けて、自分がどうすべきかに

気付かれた方の事例をご紹介しましょう。

(プライバシー保護のため、話を一部変更しております。)

48歳の男性・Tさんは、77歳の父親と二人暮らしをしていました。

製造業の生産管理部長をしており、年収は650万円。

父親は年金暮らしでしたが、2人で暮らす分には生活はまったく問題なく、

Tさんも趣味のゴルフを楽しみながら生活をしていました。

 

ところがある日、父親が脳梗塞で倒れ、介護が必要な状態になってしまいました。

「自分が会社を辞めて、介護に専念すべきだろうか?」

とTさんは悩み、キャリアコンサルティングを受けられました。

 

介護離職後の自分自身の人生について考え始める

「父は母が亡くなってから、男手ひとつで自分を育ててくれました。

そんな父が自力で生活できなくなったときに、自分にしてあげられることは

離職して父の面倒をみることしかありません。

幸い貯蓄は2,000万円ほどあるので、当面の生活には困らないかと」

 

そう切実に語るTさんに対して、キャリアコンサルタントはこんな質問をしました。

 

「もし離職されるとしたら、当面は貯蓄で生活できるかと思いますが、

10年後、20年後はどのようにされるお考えですか?」

 

そう言われて、Tさんは即答ができませんでした。

大学を卒業後、同じ企業でずっと働き続けていたTさんは、

40代の転職の大変さを知らず、そこまで深く考えていなかったのです。

「自分には実績があるから、またどこかの会社に復職すればいい」と、漠然と考えていました。

しかし、40代の転職事情や、介護離職した人のその後の人生などを調べていくうちに、

「仕事を完全に辞めてしまうのは、リスクが高過ぎるかもしれない」

と、思い直すようになったのです。

 

仕事のことでお悩みの方は、キャリア・オアシスを通して相談を

親の介護問題をきっかけに、Tさんは自分自身が60歳・70歳になったときの

セカンドライフについて、真剣に考えるようになりました。

 

まず、はっきりしたことは、介護離職することによって貯金は底をつき、

ブランクの期間があることで復職が難しくなる上に、社会から孤立する可能性もあること。

また、自分の代わりに介護をお願いできる人がいれば、

仕事を続けられる可能性があることもわかりました。

 

その後、Tさんはいろいろと考えた末に、

介護サポートや家事サポートなどの支援サービスを受けながら、

働き続けることに決めました。

月々の出費は大きいですが、離職してしまうよりも生活は安定し、

Tさんもストレスを溜めずに仕事を続けることができます。

 

 

このように、キャリアコンサルタントのサポートを受けることで、

自分を客観的に見ることができるようになる方は大勢います。

 

仕事のことで何かお悩みを持つ方は、

「キャリア・オアシス」を通して、キャリアコンサルタントにお気軽にご相談ください。

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