毎月50冊は本をネットで買います。ちょっと前には匿名でinstagramで本の紹介もしていましたが、ここでも紹介していきます。
最初は、もう80を超えた著者ご自身と、この10/28には、ZOOMで繋がってお話する事になっている
ダグラス・ティム・ホール著『プロティアン・キャリア』。
著者はボストン大学経営大学院教授(出版当時)で、組織行動学が専門。
日本でも法政大学の田中研之輔先生たちが「プロティアン・キャリア協会」を立ち上げていたりするので、「プロティアン・キャリア」という言葉もだいぶ日本で浸透してきました。
その提唱者がホール先生ですが、彼がこの「プロティアン・キャリア」という概念を提示したのはなんと47年も前のこと。
しかし、これが今の日本の社会でも十分に通じる(いやむしろ先取りしているともいえる)キャリア理論であることにまずは驚愕します。
「プロティアン・キャリア」はよく日本では「変幻自在な働き方」と説明されますが、それはギリシャ神話の変身が得意な神プロテウスから派生して作られた語だから。
ある時は〇〇、ある時は△△、といった働き方が、これからは主流になりますよ、と彼が予言したのが、今から47年前だったというわけです。
「昼はサラリーマン、夜はコンサルタント」、「土日には起業して社長」といった「副業・複業」が注目を集めている現在の日本にもぴったりの理論ですね。
しかし、彼が重視したのは、姿形を変えて働くという、そうした外面上の事よりものは、むしろ内面でした。
そこでのキーワードは「心理的成功」(サイコロジカル・サクセス)。自分の気持ちにそった、自分の真に望んでいる仕事をして、あるいはそうした働き方をして、精神的にも満足し、成長していきましょう、というキャリア理論なわけです。
この本のなかでは、もう一つキーワードがあります。それは「関係性」ということ。副題が「キャリアへの関係性アプローチ」というのですが、この関係性とは、つまり人間関係のこと。
キャリアの発達や成長(これは人の成長とも言い換えられますが)は、他者との交流を通じて、なされるということが、全編を通じて語られているんです。
この点をもっと深めて書きたいのですが、10/28のイベントに向けて、時間もあまり取れないので、ぜひ10/28には、著者自らとそんな事もコミュニケーションしますので、お楽しみにしてください。
https://careerjp.work/event35/